技術情報

酸化亜鉛形避雷器(高圧用避雷器)に関する関連規格

規格名称 規格番号 概要
酸化亜鉛形避雷器 JEC-2374:2020 旧避雷器規格JEC-2371:2003、JEC-2372:1995及びJEC-2373:1998の統合に合わせ改正を行い、試験電圧標準規格JEC-0102:2010の改正を反映し、66kV~154kV系統用ガス絶縁タンク形避雷器の性能見直しを行うとともに、1000kV用ガス絶縁タンク形避雷器を追加し、3.3kV~1000kV系統用のがいし形避雷器とガス絶縁タンク形避雷器の規格を制定したJEC-2374:2015にポリマー形避雷器を追加して改正されたものである。
この規格は公称電圧3.3kV~1000kVの交流回路の導体と大地間及び変圧器中性点と大地間に結ばれる酸化亜鉛形避雷器で、直列ギャップを使用する磁器がいし形避雷器、直列ギャップを使用しない磁器がいし形避雷器、ガス絶縁タンク形避雷器及びポリマー形避雷器に適用される。ただし、磁器がいし形避雷器とポリマー形避雷器については、3.3kV~500kVまでの電気系統に使用する避雷器を対象としている。また、配電線路に用いる配電用避雷器はこの規格の適用範囲に含められている。
避雷器

廃止

JEC-203:1978

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止された。

交流3.3kV以上の電力回路の導体と大地との間に結ばれる避雷器に適用されていた。
主に直列ギャップを使用する避雷器を対象として規定され、各種の避雷器に適用される代表的な規格であった。

酸化亜鉛形避雷器

廃止

JEC-217:1984

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止された。

交流3.3kV以上の電力回路の導体と大地との間に結ばれる直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器に適用された。特に公称放電電流5kA、10kAの避雷器を対象に、主に発変電所用の避雷器に適用された。
2.5kA用の酸化亜鉛形避雷器については、JEC-203に適合(参考値)する様に、直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器規格を、定格、試験等を読み替える等して準用していた。

がいし形避雷器

廃止

JEC-2371:2003

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止された。

3.3~500kV系統用のがいし形避雷器を対象とし、3.3~33kV配電用直列ギャップ付およびギャップレス避雷器を含めて適用されていた。
発変電所用避雷器については、JEC-217を踏襲した標準特性避雷器と、最新の技術レベルを織り込んだ高性能避雷器が規格化されていた。
汚損試験法については、最新のIECとの整合、日本における運用実態を十分考慮した試験法が規格化されていた。

ガス絶縁タンク形避雷器

廃止

JEC-2372:1995

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止された。

直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器をガス絶縁タンク内に用いる避雷器に適用されていた。
ガス絶縁開閉装置(GIS)などの変電機器の絶縁合理化に伴い、高性能避雷器を規格化されたものであった。
JEC-2372は有効接地系統用のガス絶縁タンク内で使用する避雷器の規格で、JEC-217より制限電圧を約30%低減された高性能避雷器を対象としていた。
JEC-2373は3.3~154kV系統用の非有効接地系統用のガス絶縁タンク内で使用する避雷器の規格で、JEC-217より制限電圧を約15%低減されていた。

ガス絶縁タンク形避雷器
(3.3~154kV系統用)

廃止

JEC-2373:1998
6.6kVキュービクル用高圧避雷器 JIS C 4608:2015 定格周波数50Hz及び60Hz、公称電圧6.6kVのキュービクル式高圧受電設備に用いる公称放電電流2,500A又は、5,000Aの酸化亜鉛形直列ギャップ付避雷器に適用される。
金属酸化物形サージアレスタ IEEE C62.11-2020 交流回路系統に使用する直列ギャップ付きと直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器のアメリカ規格である。
サージアレスタ-
第4部:交流システム用ギャップなし金属酸化物サージアレスタ
IEC 60099-4:2014 交流回路系統に使用する直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器の国際規格である。