製品案内

瞬時電圧低下補償装置(中容量)

瞬時電圧低下補償装置(中容量)

VBシリーズ

  • UPSに比べて床面積は約1/2、高性能、省メンテナンスを追求

    製造元:株式会社指月電機製作所

特長

1. 小型化を実現
トランスレス方式を採用及び合理的な設計により、大幅な小型・軽量化が図れます。保守用にバイパス回路を標準搭載しています。
2. 過電流耐量の向上
直送スイッチには過電流耐量の大きい静止型スイッチを使用、定格電流の150%-1分、600%-1サイクルの過電流耐量を実現しました。万一、装置に故障が発生しても直送スイッチは、商用固定(オン)し、負荷への送電を継続します。
3. 無瞬断切替え
電源側で発生した電圧低下に対して、負荷側では一定電圧に保持します。また、瞬低発生直後の出力電圧変動が殆どなく、滑らかに補償運転に移行できます。
4. 瞬断に対応
補償中はスイッチをオフにして、双方向変換器で全電圧を負荷に供給する並列方式のため、電源側が瞬断(開放)した場合でも補償できます(直列方式では不可)。標準仕様では、電圧低下率によらず負荷率100%で約1秒間、70%で約3秒間、50%で約5秒間補償できます。
5. 回生負荷に対応
瞬低補償中に負荷側より回生電力が発生した場合、回生電力を蓄電器に充電することにより補償を継続できます。
6. 省ランニングコスト
約10年間蓄電器交換不要、メンテナンスフリーのため、UPSに比べてランニングコストを大幅に削減できます。

導入前の検討事項

設置場所
製品仕様書の記載条件に沿って設置場所をご計画ください。とくに保守スペース、配線引込み位置などにご注意ください。また、設置場所までの搬入経路を確保ください。
電源容量
瞬低補償装置の入力電源容量は、負荷容量と充電容量を合せた容量が必要です。このため、装置定格容量(kVA)の1.2倍以上の電源容量を確保ください。
電圧変動
電圧変動幅が、装置の許容範囲内に入ることが必要です。同一系統に大型コンプレッサやプレス機など変動の大きい負荷が接続されている場合は、とくにご注意ください。装置の瞬低検出電圧は、工場出荷時に初期設定されています(LCDパネルで設定変更可)。導入後、常時の電圧変動により、検出電圧を下回らないことをご確認ください。多頻度補償により装置が故障する恐れがあります。
負荷突入電流
無負荷変圧器投入時の励磁突入電流や直入れモータ始動電流が、補償装置の過負荷耐量を超えないことを確認ください。
補償装置容量
負荷機器の合計容量が、装置の定格容量ならびに過電流耐量を超えないように選定してください。インバータ等の整流器負荷がある場合は、負荷容量が装置定格容量の約70%以下になるように選定してください。過度に電圧波形が歪むと多頻度補償に至る可能性があります。
補償時間
瞬低対策なら、補償時間は0.3秒(100%低下)/1秒(30%低下)で実用上殆どの瞬低をカバーできます。停電対策の場合、補償時間は、回線切換え、再送電、発電機起動補償など用途に応じて選定ください。選定の目安は「4.オプション2補償時間」の説明をご参照ください。
進相コンデンサ
装置の負荷側には進相コンデンサを接続しないでください。瞬低補償時に出力電圧波形が歪んだり装置が停止する恐れがあります。装置入力側への設置は問題ありません。
発電機容量
商用電源が停電したときに発電機を起動して、負荷への供給電源を無停電化するシステムなどで使用する発電機容量は、瞬低補償装置の3倍以上を選定ください。これより小さい場合、電源を商用から発電機に切換えたときに発電機出力電圧が変動して補償装置が安定に運転できなくなる恐れがあります。
据付・配線工事
装置の据付・配線工事は、製品仕様書の記載事項に従ってご計画ください。装置へ入力する電源の相回転は正相としてください。逆相入力の場合は、装置の運転ができません。接地線は、電位の安定したD種接地またはC種接地端子へ配線してください。

ご注意

  1. 補償時間は電圧低下率100%かつ定格出力の場合を示します。補償時間の延長は、オプションとして対応いたします。
  2. 出力分岐回路の追加は、オプションとして対応いたします。
  3. 単相出力の追加は、オプションとして対応いたします。
  4. 設置場所は、屋内専用となります。VB200E、VB400Eは、屋外盤に収納することで屋外設置(オプション)が可能です。
  5. 上記のオプション仕様は、発注時にご指定ください。納入後の追加対応はいたしかねます。

安全に関するご注意

ご使用上の注意事項
  1. 設置ならびにご使用前に「取扱説明書」をよくお読みの上、正しくご使用ください。
  2. 次のような装置への適用は除外させて頂きます。
    1. 人命に直接かかわる医療機器など。
    2. 人身の損傷にいたる可能性のある電車など交通機関。
    3. 社会的、公共的に重要なコンピュータシステムなど。
    4. その他、人の安全への関与や、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置など。
  3. 車載、船舶、運搬など振動が加わる環境については弊社にご相談ください。
  4. 本装置の改造・加工は行わないでください。
  5. 設置及び保守工事の際は、お買い上げ販売店または専門業者にご相談ください。
  6. 本装置は日本国内仕様品です。国外で使用すると、電圧、使用環境などが異なり発煙、発火の原因になることがあります。国外でのご使用については弊社にご相談ください。
  7. 本カタログ掲載の製品は、輸出貿易管理令に掲載される貨物に該当します。これら該当製品をお客様が輸出する場合、他の貨物に組み込んで輸出する場合または、他の貨物と共に輸出する場合は、監督官庁に対し安全保障貿易に関する手続を実施頂くことを推奨いたします。
  8. 本装置の使用により事故が発生しても、それに起因する損害および二次的な波及損害など全ての補償に応じかねます。
本装置の適用
ご使用に際して本装置に故障・不具合などが発生した場合でも重大な事故に至らない用途であること及び、故障・不具合発生時にはバックアップやフェールセーフ機能が本装置外部でシステム的に実施されていることをご使用の条件とさせて頂きます。